2020年6月11日木曜日

一般質問を行いました

6月9日に私も一般質問を行いました。

私の質問通告項目は…

1 新型コロナウイルス対策について
 (1) 市内経済活動の現状について
  ① おもな企業の雇用の実態は/解雇、自宅待機、非正規雇用の状況
  ② 営業自粛の影響と経営の実態/とくに観光業と地場産業
  ③ 外国人労働者減で農家人手不足への影響は
 (2) 各給付金、助成金等の利用状況について
  ① 国・県・市の給付金等の利用状況は
  ② 現時点における各対策の効果
 (3) 「新しい生活様式」について ※1
  ① 首相の「新たな日常」は正しいか
  ② 支援対策‘二の矢’は/誘客戦略と‘冬ごもり’対策
2 「9月入学」について ※2
 (1) 国県の動向とメリット、デメリットについて
 (2) 市長、教育長の所感は
3 諸計画改定の見通しについて
 (1) 各計画改定作業の進め方
 (2) 新型コロナウイルスの影響をどう反映するか

このうち※の項目について質問主旨を説明します。
(※1 「首相の「新たな日常」は正しいか」とは? →コラムへ)

※2 「9月入学」について
あまりにも拙速だと思うが 市長はどう思う

「9月入学」について、つぎのように市長に聞きました。

———いわゆる「9月入学」がコロナウイルス関係で大きな話題となっている。すなわちコロナウイルス対策で全国の小中学校、高校、大学まで一斉に休校を余儀なくされ、学校再開の目途が立たない時点で、学業の遅れを回避するために入学時期を4月から9月に半年ずらすという案が急浮上した経過がある。

しかし9月入学はもともと日本の学校教育システムに関する根本的課題だったと言うべきで、本来コロナウイルスとは関係ないところに議論の本質があると思うので、質問はコロナウイルス対策とは別個にした。

一旦は政府安倍首相まで早期導入を示唆し、じっさい文部科学省レベルで来年の9月導入や5カ年の段階的実施など具体案まで検討、発表されたが、緊急事態宣言が解除になり、学校が再開された時点で議論は急速にしぼみ、結局、6月1日に、今回の導入は見送ることが政府から正式に表明された。

コロナウイルスの影響による子どもたちの学力低下という看過できない要因があったとはいえ、この議論があまりに性急な経過をたどり実現の方向に向いていることに私は危惧していたので、先送りになったいまは正直ホッとしているが、議論の本質が無くなったわけではない。

「9月入学」が現実のものになりそうな場面での国や県の最新の動向と、市としての心構えについて聞くつもりだったが、直前に見送りになったので、今回は市の対応方針など具体的な議論への言及はやめて教育長、市長に率直な所感をお聞きする———

これに対し、小口市長曰く———
「賛成反対などというレベルでなく、論外。…(略)…待っていたら9月になってしまうので9月入学にすればいい、というお粗末な恥ずかしい議論だ」と断じました。
 また赤羽教育長も「拙速な導入には反対」という答弁でした。

 両者とも当然の見解と言うべきで、とりあえずうちの理事者はまともでよかった、と安心しました(笑)

 新型コロナウイルス対策で注目度が増している吉村大阪府知事などがいますぐ9月入学にすべきだ、などと発言しているなど推進論は無視するわけにいきませんし、9月入学の是非についてはちゃんとしたステージでしっかり議論すべきで、あらためて国会等で議論されるのを待ちたいと思います。

 なお今回の学校休校による子供たちへの対策がは遅滞なく実施されることが何より重要なことは言うまでもありません。

2020年6月4日木曜日

6月定例会が開会しました


◆6月1日。6月定例議会が始まりました。
 会期は6月19日まで。

 この日、6月9日から行う一般質問の質問通告書を提出しました。
 今回の一般質問は質問時間が1人75分から60分に変更に。もちろんコロナウイルス対策で、‘密’を避け、会議時間はなるべく短く、という趣旨で議会運営委員会が決めた対策の一環です。

 議席は一人おきに配置。え、そんなに席があるの…?

 ですが、あるんです。議席は全部で36人分もあって、そこに現在17人(欠員1)…。30年間に半分に減ってるんですね。あらためて責任の重さを痛感する次第。
 普段は真ん中辺に集まって隣り合って座っていますが、今回は一人おきに座ります。私は傍聴席側からみて二段目の右端。普段は使っていない席です。


 市長をはじめ理事社側(説明員の部長たち)は、一人おきにすると席が足りなくなり、答弁予定のない部長等は控室で待機(議場のやりとりはTV松本中継をモニターで見てる(^^;)。苦肉の策ですね。

◆異例、初日に一般会計補正予算を可決。
コロナ対策に7億円=
 初日に議案審議=決議というのは普段あまりありません。初日に全議案を市長から一括提案し、各議案を委員会に振り分け、委員会がそれを審査し、最終日に審議結果を委員長が本会議に報告、その可否を議決して決定する・・・というのが通常の流れ。

 今回の「一般会計補正予算(第2号)」というのは、新型コロナウイルス対策を盛ったもので、商工費の経済対策が内容なので、私が委員長をつとめる産業建設委員会への付託案件となり、本会議を中断して即刻委員会を開催することとし、そこで審議しました。

◆塩尻市の対応は、はっきり言って‘はやい’。
 「補正第1号」は、4月末。議会開会の暇(いとま)なき、を理由とした専決処分での決定でした。内容は、例の「特別定額給付金」一律10万円支給にかかわる約70億円という規模の、前例のない予算補正でした。それにより塩尻市では全県でもっとも早く5月1日からマイナンバー・オンライン申請受け付け、同11日から郵送発送・受付ができたこと、また独自経済対策として県の休業補償協力金で漏れた事業者に対する支援金10万円がいちはやく事業者のもとに届けられることができています。

 今回の2号補正では、国の「持続化給付金」申請者への市単独追加給付金10万円を市内4千事業者中、3千事業者分3億円が盛られました。これも他の市町村ではみられない動き。

 塩尻市の対応は、はっきり言って´速い´です。わが会派市民派連合では4月23日に市長に緊急要望書を手渡しましたが(→コラムへ)、今回の給付金は速いことが肝要だと強く申し入れをしました。それを実行してくれています。
 こういうところはすなおに評価したいと思います。(実施にあたって担当課等ではかなり負荷がかかって大変だったようですが、実現までこぎつけたのは立派。評価にあたいしますね(^^) 

◆私の一般質問は
 さて、今定例会、当然私も一般質問を行います。
抽選の結果(質問順は質問通告者でくじを引いて決めます)、今回質問通告者10人中4番で、 6月9日(火)の午後2時20分頃から(予定)と決まりました。

 なお質問者10人全員が新型コロナウイルス対策についてを項目に入れているそうで、こんなのも異例中の異例ですね。



2020年5月25日月曜日

合唱練習も“Zoom会議”で(笑)

 私の属する男声合唱団では今話題の「Zoom会議」を始めました。
 土曜の夜ほぼ毎週やっていた合唱の練習は、今はできません。歌好きの連中にとって今回の“自粛”は拷問のようなもの。みんな練習できなくてウズウズ悶々しているのです。

 そこで、あるメンバーから「Zoom会議やりましょうよ」と提案されました。ほとんどのメンバーはスマホあるいはパソコン/タブレットは持ってますのでさっそく集まろう、と始めてすでに数回目になります。私も先日初参加しました!
”会議“にのぞむ面々

最初は歌の練習をやろうよ、と始めたわけですが、複数の人が同時に歌って音を合わせるというのは、わずかなタイムラグが生じてしまい合唱にならないようです。このシステムでは難しいということで、ダベりが中心となりますが、結構楽しい(笑)

 合唱指導のK先生も参加し、「みんなでやるのは無理そうだけど、一人ずつの個人指導なら出来るんじゃないかな。つぎからやってみますか」との提案に、一同、「おお、それはいいかも(笑)」

”怪しい”男、参戦(^^)

 そのうちにFさんがフェイスシールドをつけて登場。
 「これを買ったよ。マスクもつけてこれをやれば練習できるんじゃないかな。ねえ、みんなでこれで練習再開しようよ」という熱烈なアピール。

 こんなんで話は盛り上がり、次回は30日に、ということで40分の‘会議’はあっという間に終了しました。

2020年5月6日水曜日

新型コロナウイルスの猛威(3)

塩尻市開業医の状況
 私のかかりつけ医での話、その2。(前の話は→新型コロナウイルスの猛威(2)

 私のかかりつけのK医院が休日当番医だということで、状況を見学に行きました。

 診療開始直前、万一の(コロナが疑われる)患者さんに対応するための準備に追われていました。診療所奥の車庫をシートで囲って“臨時トリアージ室”。14日以内の海外渡航歴がある人、発熱や喉の痛み、咳などなど疑わしい症状がある人はまずここへ。そして職員玄関が臨時診察室になっており、ここでコロナの疑いのない“普通の患者さん”で他の処置が必要な人のみ中へ入れるということ。

準備に大わらわ。
ここが“臨時トリアージ室”になる
職員玄関の臨時診療室で












 「ぜったいにコロナウイルスは中に入れない、とするとこうなる」(M院長)とのこと。

 そうこうするうちに電話は何本も入り、もう駐車場ではマスクをかけた患者さんが車の中で待っている。看護師さんが車の窓越しまで行ってまず状況を聞き、検温と酸素チェック。状況からコロナではなさそうなので、ご本人が歩いて臨時診察室へ行きました。

 そのうちに次の一台が。同じように窓越しチェックののち臨時診察室に案内、という具合。窓越しチェックで上記の(コロナが疑われる)人に該当すると車庫へ御案内、ということです。

まずは駐車場での問診…

疑いのある患者にはこの格好で対応する
防護衣の雨合羽 それと手づくりフェイスシールドで…

 中の待合室も“ソーシャル・ディスタンス”をとってもらい、カウンターもビニールカーテン越し対応。最初、受付を透明アクリル板の隔壁で囲おうとしたら、多くの高齢者には声のやりとりがやりにくくなることが判明。で、カーテン方式にしたそうです。

受付カウンターもコロナ対応

 「万一オレやスタッフが“濃厚接触者”になれば14日は閉めなきゃならん。なんとかそうならないようにがんばってる。先日は普通に受診できないと言って怒って帰っちゃった人もいたが、みなさんには理解してほしいな。このあいだのゴミ袋(→ブロク)はまだ被らなくて済んでるが、防護服はなくてこの通り雨合羽だよ。看護師のフェースシールドは手作りだ。よく出来てるだろ」とM院長。

 政府の緊急事態宣言は、やはり延長されました。しかしいつまでこの状態が続くのか…

2020年4月29日水曜日

農業は楽しい(1)


4月26日
コロナ安全な畑でジャガイモ蒔き

 日本じゅう外出自粛で、奈良井宿はあれだけ来ていた観光客はバッタリ来なくなり静まり返っています。おかげで美しい町並み景観を独り占め…ですが、これからどうなってしまうのでしょうか。
人っ子一人いない奈良井宿。どうなってしまうのか、不安…


 さてそんなときこそ農業です。山の合間のネコの額のような小さな畑ですが、今年も農業の季節がやってきました。まずはジャガイモ蒔き。
 昨年はこの季節、ちょうど自分の選挙で畑どころではなく、ジャガイモを蒔いたのは連休終盤。それでも3キロの種イモから夏には60キロちかくも収穫できました。
 今年はどうなりますことやら。


 孫を遊ばせながらの畑仕事は、ホント楽しいです。
 水を持ってこいだの、おなかがすいただの、なかなかこっちの仕事にならないけどね。

ドロンコであとがたいへん でも本人は大満足!(^^)!


 山菜やキノコ採り、仲間と薪(たきぎ)のまき割りや椎茸やナメコのホダ木打ちといった季節の“山しごと”を含め、またサルやイノシシとの日々の闘いも含め、中山間地域の畑(山)仕事がなぜ愉(たの)しいのか、これからもおいおい綴(つづ)っていこうと思います。

2020年4月25日土曜日

会派で市長に提言書を提出

4月23日

緊急事態宣言全国化をうけて
市独自の早急な対策を求める

 昨日(4月23日)、私が属する会派:市民派連合で「新型コロナウイルス感染症対策に関する提言書」を小口市長に手渡しました。提言は、現時点で課題が見えている部分を中心に5項目13件を挙げました。
小口市長に提言書を手渡す会派代表永田公由氏と古畑秀夫氏
それに私。(写真は:市民タイムス4月24日記事から)

 なお、現時点でいつ終息するかは見通しが立たず、大型連休明けも「緊急事態宣言」が延長される可能性は高いと思われます。そうなれば外出自粛や休業要請が続き、医療・防疫体制や経済状況がさらにひっ迫することが予想され、そうなれば、さらなる追加対策を求めることが必要になると思われます。本当に非常事態というべきです。

 提言の内容は、次のとおりです。

1 新型コロナウイルスに対応する市内医療機関に対する支援について
  (1) 市内医療機関が必要とするマスク、フェイスシェード、防護服、消毒薬等必要物品の確保について、国、県等に働きかけ、不足することがないよう配慮すること。(→コラム
  (2) 専門診察室の設置や受付カウンターの改修等設備投資に対する助成制度を確立すること。
2 生活弱者に対する感染予防対策について
  (1) 保育所、幼稚園、放課後児童クラブ及び福祉介護施設等へのマスク、消毒薬等必要物品を十分に配備すること。
3 塩尻市独自の生活・経済に対する個別支援策について
  (1) 事業規模の縮小、休業を余儀なくされている、宿泊業者、飲食業者、個人商店主等事業者に対し、市独自の支援策を早急に講じ、市民に周知すること。
  (2) 雇用調整助成金の活用にあたり、同制度を活用した雇用の維持について広報等を通じ周知あっせんを図るとともに、複雑な申請事務について個別に申請者を支援すること。
  (3) 「まいさぽ塩尻」の相談機能を強化し、生活困窮者の支援を図ること。
  (4) 解雇や転職等で住居を失う市民を想定し、公営住宅の優先提供を図ること。
  (5) 市社会福祉協議会を通じた生活福祉小口資金の運用拡大と申請の簡素化を図ること。
  (6) DV、児童虐待の増加が懸念されるなか、児童相談所への通報をはじめ、市家庭支援課の活用などを広く市民に周知するとともに、事案発生に対し的確、迅速な対応を図ること。
4 国の支援策等の市民周知の徹底と相談体制の充実について
  (1) 国・県・市の経済支援策などについて、事業者及び市民にわかりやすい説明をすること。とくに10万円一律交付については、周知及び交付手続きを簡易にするなど一刻も早い支給を実現すること。
  (2) 新型コロナウイルス感染防止に関する市民からの相談等について、必要な部署に必要な情報が的確に伝わり、適切な対応がなされるよう、相談連携体制の充実を図ること。
  (3) 大型連休中においても市民が安心して相談できる体制を確立すること。
5 不当な差別、偏見等の排除について
  (1) 感染者やその家族、医療従事者、交通従事者等に対する不当な差別、偏見、いじめ、流言飛語等による人権侵害や業務・事業の妨害等がないよう、人権啓発の取り組みを強化すること。

2020年4月23日木曜日

市町村名は公表すべき 感染は恥ずべきことか(2)

4月22日

思慮なき言葉の暴力…感染者を「殺人鬼」とは

(昨日のつづき)
 さらに同日(4月18日)のもう一件の記事。大阪府泉南市の市議が自身のフェイスブックに「感染者は、殺人鬼に見える」と投稿し問題になっていることが報じられています。

ヘイト
 これは、市議会議員が自ら発信したネット情報ですが、同じ市議としてなんともなさけない、やりきれない気がします。同じ市民の感染者をさして殺人鬼呼ばわりとは…。

 感染者は女子高校生で、若者が「あっちこち動き回って」感染を広めており、自分のような高齢者から見ると殺人鬼だ、という要旨ですが、なんと浅はかな思考回路でしょう。

 分別のない若者を諫(いさ)める趣旨で発したものか。だとしたら恐ろしく言葉について不勉強と言わざるを得ません。この言葉がどれだけ人を傷つけるか、考えもしないで使った、そして「感染者の個人情報が公表されていないことに対する問題提起」として高齢者の声を代表するかのようにネットで公表したという思慮のなさ。

 感染した人がいちばん苦しく切ない思いをすることが、また、誰もが図らずもどこかでウイルスを背負い込み、どこかでかだれかに感染させる可能性を有していることが分からないのか、またそれがいつ自分の身にふりかかるか分からないのか、と悲しくなります。

 感染した女子高校生本人が自分が「殺人鬼」とされたことを聞けば、感染の厄災の上に一生心の傷として残るでしょう。たとえ仮に感染の経緯に若者としての軽率な行動があったとしても、この市議に彼女を「殺人鬼」と誹(そし)る権利などどこにもありません。これはあきらかに「ヘイト」です。

 しかしいま、感染した人を「おまえが悪いのだ」と詰(なじ)る傾向は、とくにネット文化の上に当たり前にあるように感じます。長野県が市町村名公表をしない慮(おもんぱか)りの理由もその辺にあるのでしょうが、本質的にそれではだめなんじゃないか、と、同じ日に出た新型ウイルスに関する4件の記事で、いろいろ考えさせられた次第。

市町村名は公表すべき  感染は恥ずべきことか(1)

4月21日

公表した木祖村の勇気に喝采!
公表しない=厄災は、疑心暗鬼

 4月18日の信濃毎日新聞に掲載された4つの記事に注目しました。

 まず私の住む奈良井のおとなりの木祖村、唐澤一寛村長が4月17日、県内初の小学生の新型コロナウイルス感染者が同村小学校に通う児童であることを公表しました。
 いっぽう長野県は当初から一貫して市町村名ではなく保健所管内としか公表しないので、同日の別の記事では、あらたな感染判明者の女性が、木祖村が前日発表した小学生と「同居の祖母」で木祖村の人であることがわかりますが、県はあくまで「木曽(保健所)管内の女性」を通していることが記事からは読み取れます。

 私は木祖村の公表に喝采を送ります。公表までの経緯はいろいろあったようですが、公表以降、当該感染したみなさんが地域で疎外されたり差別的扱いを受けたりということは聞こえてきません。村長は、公表したことで学校の消毒など感染防止対策に専念できる、といいました。風評対策も同時に行っていることでしょう。木曽郡内の他町村では、県の「木曽郡内での感染者」発表以来「発生場所捜し」が始まったといいます。公表がなければ疑心暗鬼がより広まったでしょう。

 一方、18日の別の記事で、2月末に県内で初めて感染が確認された「松本保健所管内」の男性について、ネット掲示板に実在の会社名を挙げてデマ情報を流し会社の名誉を傷つけたとして、県警サイバー犯罪捜査課が松本市の会社員の男を書類送検したことが報じられました。

疑心暗鬼
 この松本市の例は、あきらかに市町村名を公表しなかったことの負の作用が働いたものと考えられます。当時、塩尻市内でもいろいろな根も葉もないうわさが飛び交いましたが、すべて公表しなかったことによる疑心暗鬼が伝染していった結果でしょう。

 塩尻市でも市内企業が役員の感染を公表しましたが、それによる負の作用は今のところなく、あわせて同社の徹底した感染防止対策も公表されてむしろ同企業への信頼感が高まっていると聞きます。

 県が市町村名を公表しないのは、公表による差別的暴力を避けるための慮(おもんぱか)りでしょう。しかし疑心暗鬼による人間不信を生んでいます。
 正確な情報は、正しい出し方をすれば疑心暗鬼を駆逐(くちく)します。県は情報発信のあり方について、もう一度考え直してみるべきと思います。
(つづく)

2020年4月19日日曜日

議会改革のうごき(2)


4月17日
議会運営委員会、常任委員会正副委員長合同会議では…

〇政策提案に関する内容について
〇議員間討議のありかたについて

 この会議の主要議題は上の二つでしたが、それに加え、

〇新型コロナウイルスに関する市内最新情報について

 が急きょ、議題に加わり、市の担当4部長から現状の説明がありました。

 さて議会基本条例推進委員会政策部会(4月10日開催・報告↓)での詰めを踏まえて「議会からの政策提案」について、中村勉政策部会長から部会報告がなされ、これが承認されました。

報告の概要は、

〇政策提案に関する内容について
 「委員会が、任期中に1以上のテーマを決め、調査研究し、提案書を策定し、議長に提出する。これを議会運営委員会に諮り、議長名において市長に提案書を提出する」
毎年度、常任委員会単位で主要な懸案事項を絞って研究、検討、協議のうえ、提案・提言をまとめ年度末には議会として市長に提出するというものです。

→ これについては、この会議終了後、さっそく産業建設委員会の委員に集まってもらい、5月に予定される議員全員協議会の開催日までに、各委員がそれぞれ抱えている地域課題や政策課題で委員会で共同研究しあるいは市長に政策提案したい事項を提出するよう、委員長として要請し、そして6月定例会の折に委員会としての検討テーマを絞り込んで具体的な作業に入ることを申し合わせました。

〇議員間討議のありかたについて
 「委員会における自由討議を実質化するよう、委員長の裁量にゆだねる」としていて、これも委員会がそのおもなステージになります。
 このほか議員全員協議会で行う「討議」の議題を各議員が提出する際のルールを定めることとしました。(議会基本条例では全員協議会は「議員相互間の意見交換をする」場だとされていますが、実際はほとんどそういう場面はありませんでした。これを促進するねらいがあります)

→ 今までも委員会の審議のなかでは申し合わせで「自由討議」が「質疑」と「討論」の間にありましたが、ほとんど討議が行われたことがありませんでしたので、次回委員会から「討議」を仕向けたいと思います。

 いずれも各議員の考え方や個性が一般質問以外に出る場面が少ないので、これを引き出し、市政に反映させてゆく取り組みが必要と思います。市民の皆さんから見ておもしろいやりとりが引き出せるよう、委員長としてがんばってみますね。



2020年4月15日水曜日

新型コロナウイルスの猛威(2)



塩尻市もついに最前線=新型コロナウイルス



 私のかかりつけ医での話です(院長は親しい同級生)。

 ある疾病の関係で薬をもらうため、いや受診のために、月一回定期的に通っている市内のK医院。入口ドアを開けるとそこに看護師さんが立っていて、「緊急お急ぎでない場合は今日はここでお引き取り下さい、市内の近くで出ちゃいましたんで。診察をご希望でしたらチェックさせていただきます」とのこと。

 まあ、緊急でもないんで、薬だけでも出してもらえないかとやりとりをしていたら、中の事務員さんから「篠原さんでしたらお入り下さい、医師(せんせい)がお呼びです」ということで、その場で検温と問診チェックを受け中へ。待合室には2~3人の患者さんがいましたが、いつもの賑わいはなく、ピリピリした雰囲気。

 すぐに診察室に呼ばれると、医師は私の顔を見るなり「いいとこへ来た、ちょっと聞いてくれ」と

「熱や咳で疑わしい人は別の入口から入れてそこで診てる。こっち(の診察室)には入れない。これからも一人来るよ。保健所へ問い合わせたら、まずかかりつけ医受診を指示されたと。ところでこの格好を見てくれ」
と、“戦闘服”を着て見せてくれました。(撮影・掲載許可あり)
「コロナが疑わしい受診者が来れば、オレのはゴミ袋に穴を空けこうやって…ホントはこの下に長袖の白衣を着てフェイスシールドを着けるんだけど。看護師のはホームセンターで買ってきた雨具だ。これを万一のために用意してる」
ゴミ袋を“着て”見せてくれた。右はビニール合羽を着た看護師さん

フェイスシールド

「それ用の防護服やガウンなんてないし、マスク、消毒液も品薄で手に入らないし…フェイスシールドはスタッフの手づくりだ」
「市に言ってくれ。市に備蓄がないというのは今更だが、現場ではこうやってがんばっているので、医療用は責任を持って最優先に確保して供給するよう国や県に言ってほしい」ということ。

 結局、毎回の血圧測定や触診もなしで薬処方箋だけ出してもらって早々に帰りました。そして、私はその足で市役所に出向き、担当の健康づくり課長にこういった実情と現場の声を伝えましたが、市内で感染者が出るというのはこういうことなんだな、とあらためて新型コロナウイルスが人ごとでない、差し迫った状況にあることを実感する場面でした。

2020年4月10日金曜日

議会改革のうごき(1)

議会基本条例推進委員会政策部会で

 3月定例会終了のあと、小中学校入学式や市内新社会人就職激励会など、また個人的にも地元の小旅行、花見会などがCOVID-19のおかげですべて流れて、久しぶりの人寄りの場面はこの会議です。委員、事務局職員全員がマスク着用でなんだか異様な雰囲気。

 昨年から政策部会では、議会からの政策提案制度、予算決算委員会の創設等を議題に検討を重ねてきましたが、今回ようやく素案がまとまり、来週の議会運営委員会・議会基本条例推進委員会に報告する運びになりました。

 内容については同委員会で正式に決定ののちお知らせしたいと思いますが、両案とも私がかねてより主張、提案してきた方向になりそう。
 両案をいいかたちでとりまとめいただいた中村部会長には御礼申し上げたいと思います。

 政策提案については、常任委員会単位での取りまとめになりそうなので、産業建設委員長としてさっそく動こうと思っています。

 いずれにしても、遅々として進まない感のあった議会改革の動きも、ようやく動き出した感じがします。30分程度、短時間の会議でしたが、久しぶりに晴れ晴れとした気分になりました。

2020年4月9日木曜日

新型コロナウイルスの猛威

出典:首相官邸ホームページ
新型コロナウイルスが猛威をふるっています。
このひと月であっという間に世界中に広がり、日本もついに緊急事態宣言に。
現時点で特効薬とワクチンがないこと、潜伏期間が最長14日もあることがこの感染症の一番やっかいなところ。

経済の破綻が心配ですが、まずは感染爆発を起こさず乗り越えることが肝要か。
さいわい感染者の8割は軽症か発症しないとのこと。要は全国民が自分が感染者となっていると仮定して、14日をひとに移すことなく自宅で過ごし、この間の発症者のみ医療対応を適切に行うことができれば、医療崩壊にならず必ず終息に向かいます。

冷静になりましょう。

そしてワクチンの一刻も早い開発普及を待つというのが現時点での求められる対応と思います。
政治や社会システムを含め、高度な民度がためされています。