2020年4月15日水曜日

新型コロナウイルスの猛威(2)



塩尻市もついに最前線=新型コロナウイルス



 私のかかりつけ医での話です(院長は親しい同級生)。

 ある疾病の関係で薬をもらうため、いや受診のために、月一回定期的に通っている市内のK医院。入口ドアを開けるとそこに看護師さんが立っていて、「緊急お急ぎでない場合は今日はここでお引き取り下さい、市内の近くで出ちゃいましたんで。診察をご希望でしたらチェックさせていただきます」とのこと。

 まあ、緊急でもないんで、薬だけでも出してもらえないかとやりとりをしていたら、中の事務員さんから「篠原さんでしたらお入り下さい、医師(せんせい)がお呼びです」ということで、その場で検温と問診チェックを受け中へ。待合室には2~3人の患者さんがいましたが、いつもの賑わいはなく、ピリピリした雰囲気。

 すぐに診察室に呼ばれると、医師は私の顔を見るなり「いいとこへ来た、ちょっと聞いてくれ」と

「熱や咳で疑わしい人は別の入口から入れてそこで診てる。こっち(の診察室)には入れない。これからも一人来るよ。保健所へ問い合わせたら、まずかかりつけ医受診を指示されたと。ところでこの格好を見てくれ」
と、“戦闘服”を着て見せてくれました。(撮影・掲載許可あり)
「コロナが疑わしい受診者が来れば、オレのはゴミ袋に穴を空けこうやって…ホントはこの下に長袖の白衣を着てフェイスシールドを着けるんだけど。看護師のはホームセンターで買ってきた雨具だ。これを万一のために用意してる」
ゴミ袋を“着て”見せてくれた。右はビニール合羽を着た看護師さん

フェイスシールド

「それ用の防護服やガウンなんてないし、マスク、消毒液も品薄で手に入らないし…フェイスシールドはスタッフの手づくりだ」
「市に言ってくれ。市に備蓄がないというのは今更だが、現場ではこうやってがんばっているので、医療用は責任を持って最優先に確保して供給するよう国や県に言ってほしい」ということ。

 結局、毎回の血圧測定や触診もなしで薬処方箋だけ出してもらって早々に帰りました。そして、私はその足で市役所に出向き、担当の健康づくり課長にこういった実情と現場の声を伝えましたが、市内で感染者が出るというのはこういうことなんだな、とあらためて新型コロナウイルスが人ごとでない、差し迫った状況にあることを実感する場面でした。